結束バンド
あのバンドの歌がわたしには
甲高く響く笑い声に聞こえるあのバンドの歌がわたしには
つんざく踏切の音みたい
背中を押すなよ
もうそこに列車が来る
目を閉じる暗闇に差す後光
耳塞ぐ確かに刻む鼓動
胸の奥身を揺らす心臓
ほかに何も聴きたくない
わたしが放つ音以外
不協和音に居場所を探したり
悲しい歌に救われていたんだけど
あのバンドの歌が誰かにはギプスで
わたし(だけが)間違いばかりみたい
目を閉じる暗闇に差す後光
耳塞ぐ確かに刻む鼓動
胸の奥身を揺らす心臓
ほかに何も聴きたくない
わたしが放つ音以外
いらない
背中を押すなよ
容易く心触るな
出発のベルが嗚る
乗客は私一人だけ
手を叩く わたしだけの音
足嗚らす足跡残すまで
目を開ける孤独の称号
受け止める孤高の衝動
今 胸の奥 確かめる心音
ほかに何も聪きたくない
わたしが放つ音以外